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星空☆ぷらねっと(D.O.)

そうか、DOってもう10年なんだ…思えばこの会社の「エクスタリオン」ってエロゲが僕にとってのエロゲ購入2度目でしたけど、 これがまた遊園地物のRPGなんだけど、ゲームバランス・ご褒美CGともにかなりのアレっぷりだったのも 良くも悪くも昔のエロゲって感じでして…え〜話がズレました、ごめん。

さて、そんなD.O.が10周年記念と銘打って制作したのは、触手でも悪魔ちゃんでもなく、 かつて「加奈」で、全国の涙もろいユーザーを撃沈しまくった山田一氏がメインシナリオを務めた「星空☆ぷらねっと」ですっ!!
後半はネタバレ全開なんで、未プレイの方はそこだけ注意してください。

前評判も高く、案の定発売後にさまざまな話題になった本作、さっそく僕も購入してみました。 で、意気揚揚とパッケージを開けてみると…「マ、マニュアル折れ曲がってる〜〜〜っ!!」(ガビーーン!!) と思わず、うすた京介ノリで吠えてしまいましたよ…要は、パッケのサイズよりマニュアルの方が大きいのね・・・ 気に食わないって方はユーザー葉書にその旨書いて送ると再度送られて来るらしいです(2001・1月現在)。

んでインストール、のちプレイ!…んが!!OPの段階で、5回に一回くらいエラーが出て強制終了するんですよね。 そのまままた起動すれば普通に立ちあがるという再現性のなさが謎ですが、パッチを当ててもこれは結局解消 しませんでした。それはうちの環境だけなのかもしれませんが、他のトラブルはパッチで解消するようです。
いきなりのOP音楽が、実に心地よく聴いてて一発で惚れ込んじゃいました。実はこの曲に限らずゲーム内音楽はどれも すばらしく良い出来で、OP・EDのボーカル曲も口ずさめるくらい聴きました。エロゲ音楽での大御所Leaf・Keyに次ぐ 良さというのは誉め過ぎでしょうか?
しかも音楽プロデューサーは「野村義男」、「たのきんトリオ」のヨッちゃんですよ!うひゃ〜!!これにはマジでびっくりました。 つ〜かなぜ?どういうコネでエロゲの作曲を…。

システムも軽く、ペンティアムII−463とミレニアムG400でストレスは感じません、ゲームの軽快さとあいまってサクサク ストーリーが進んでいきます。ただ、曲が変わる時にほんの若干ですがゲームが止まるんですよ、BGMが止まり マウスクリックも何も受け付けずに。普段のシーンなら流せるレベルの問題ですが、重要なシーンにおける 心象効果としての演出の際にもこうなってしまうのは我慢できませんでした<うちのCD-ROMドライブのせい? (^^;TEAC製なんだけど
で、「VirtualCD革命」にて仮想CD化してプレイする事にしましたが、そうするとどうもCGMが断続的にブツブツ切れる いう、なおさら性質の悪い事になってしまい諦めました。AIRなど他のゲームでは見られない現象なので、 何が原因なのかわからないまま、CDプレイに戻して再スタート(;´Д`)

立ち絵がでかいですねー、このゲーム。また、自己主張の激しいヒロインが多いから尚更、モニタから女の子たちが 迫ってくるようですよ。実に良い傾向です(笑)エロゲはこうでなくっちゃ。
で、始めて分かったんですけどこのゲーム、コメディ要素が強いです、「加奈」のシナリオライターさんなもんで、 もっと湿っぽいものを想像してたんですけど、ゆかりやサーシャは全体的にギャグキャラ。瞳もドジッ娘で、 主人公もボケが多い…ツッコミ不在?個人的には、蘭子シナリオにおけるゆかりの3Pネタには 声に出して笑ってしまいました。
んでも、クライマックスにはちゃんとシリアスムードになってますし、やっぱここで山田一節が炸裂してます。 時間を忘れてひたすら文章を読みまくり、クリッククリック!ここまでグイグイと引き込んでしまうシナリオを書けるのは、 エロゲ業界でも片手の指で数えられるくらいでしょう。見事!
あと、シナリオに関しての気になった事が一つ。花火大会(?)のシーンは誰のルートでも強制的なイベントなんですが、 ここでサーシャと出会っているのにも関わらず、そのあとの再会で「ああ、日本に戻ってきたんだ、おかえり」 みたいな台詞は興ざめしました…方やAIR(Key)は、お米券の数さえカウントしているにも関わらずねっ!

Hシーンにおいても、純愛ゲーにおけるエロとしては、濃厚な部類ではないでしょうか。CGもふんだんに 盛りこまれているしね。ただ、今をときめくエロ漫画家・師走の翁氏の原画って事で、氏の得意とする「乱交・汁」を 期待する方がいるかもしれませんが(つ〜かそれ、ずばり俺の事です、はい(笑))、そういうのは今回ありません。ファンはガッカリしましょう

総括として、ゲームシステム・音楽・CG・シナリオがそれぞれ高いレベルでまとまっている、良作と言えるでしょう。 純愛大好きッ子なら買って損なしかと。あ、でもストーリーが、「宇宙飛行士となる夢を〜」ってあたりで、かの名作小説 「星虫」みたいなのを想像するとガッカリします。私はこの辺で肩透かし食らいました(^^;
あくまで、それに絡んだ恋愛ストーリーが主題で、基本的には宇宙飛行士云々はあくまで味付け程度と 考えるべきですね<佳多奈シナリオ除く

こっから先、各キャラのシナリオについて思った事を書きます、 ネタバレしてます、未プレイの方ご用心

星見 瞳
このゲームのメインヒロイン。昔は暗い子だったが、今は明るい笑顔の似合う女の子。表情がコロコロ変わって見てて 楽しいですねぇ。性格的にもこういう前向きな子は個人的にスゲー好きです。だからこそ、ストーリーの後半で彼女を 拒絶している部分では痛かったですなぁ。内容的にはオーソドックスで、あまり感銘は受けませんでしたが(^^;
彼女や部長から「自分達は●●だから駄目だけど、お前は健康なんだから」的な夢の押しつけをされると、 私・筆者はかえって反発する性格なんです。

相馬 蘭子
前半の主人公に対する拒絶っぷりが大変痛いです。なんも覚えがないのに…とほほ。孤立してる彼女を見てるのも 痛いし。んが!後半に突入すると一転、ラブラブになった時の彼女がスゲー可愛い〜(^^)狙ってたなコンチクショー!!
んでも、エンディングで結ばれてないんですけど…せめて一流アスリートになった彼女と再会、よりを戻すシーンとか あってもいいんじゃないですかねぇ。前向きな別れとか言われても…。かつてのPC版To Heartの長岡志保シナリオ、 「恋愛ゲームなのに結ばれてない」って非難が轟々でしたが、僕はあれはOKなんですけど、志保はOKで蘭子は駄目 っていうのは、自分でもその基準が良くわかんなかったりして(^^;
#クライマックスにおける蘭子に対する罵倒はやり過ぎ・言い過ぎ。いくら理由があるとは言え、好きな女の子に あそこまで言ったらお終いでしょ。この辺、すんげー後味悪かったです…。

真田 恭子
ふ、ふるふるこっくん系?キャラデザ、性格付け、ストーリーとも賛否が分かれそうな彼女だけどオレ的には、 はちみつくまさんであります、はい。
ストーリー的にはもっとも地に足のついたシナリオじゃないでしょうか、剣道メインって事も含めて。 後半の大会棄権から婚約云々のクライマックスまで、非常に良いシナリオ展開で今作の一押しだと思います(他Webでは イマイチ評価されてないみたいですけどねぇ)。他のシナリオと違うのは、自分で自分の未来を切り開く 能動的な主人公でしょうか。つっか他のシナリオ、女に尻を叩かれてまくった挙句に始めて動き出すくらいウジウジ してるんだもんまーくんってばっ!(笑)
あと、脇役が光ってるのも良かったねぇ。真田兄弟、みんな個性的で良い人達ばかり。敵役の婚約者も、 マジでムカついてくるくらいキャラが立ってました…(^^;

山本 ゆかり
積極的でグイグイ主人公を引っ張っていく活動的な少女。印象的なのは、修学旅行に掛け付けて一緒に 思い出を作るシーン、一緒に帰省して夢を取り戻すシーン、ラストシーンのSASでの再会、でしょうか。 全編通して痛い部分がないというのは、このゲームでは異色?その分、精神的に落ちついてプレイできました(笑)
ちなみに、デザインも性格も今回一番好みっす。

藤原 佳多奈
また病気娘、しかも今度は精神系です(^^;
普通こういう設定のキャラを出されると、無理矢理お涙頂戴的な押し付けストーリーになってると予想されますが、 このシナリオ、実に細かく描かれている為にそういう感情は起きませんでした。
主人公の過去のトラウマの一因であり、それを克服する為に彼女とともに歩み始めた人生の軌跡が 丁寧に描かれていて、まさに山田シナリオの真骨頂。だってエンディング後の話の長さも他キャラの比じゃないんだもん。 この子がメインヒロインです、と言われても信じちゃうよ(笑) エンディングテロップの後にもストーリーは延々続くこのシナリオ、真田恭子への「おねーちゃん、卒業おめでとう」には、 恭子じゃなくても目頭が熱くなります。
でも主人公が相変わらずヘタレ〜。サヴァン症候群の症状の残る天才・佳多奈に勝手にコンプレックスを抱いて 拒絶への方向へ向かって行く展開にはこっちもイライラ。これだけ主人公の行動に対してプレイヤー(すなわち私)が ムカつくのは、ONE(タクティクス)の瑞佳シナリオ以来でしょ〜か(^^;

サーシャ・ノーブルグ
これもゆかりと一緒で、痛いパートがなく安心して恋愛が楽しめます。キャラ的にかなりボケの入ってておもしろいです。 文化祭の発表会における、添削とその発表会には笑わせていただきました。
あと印象に残ってるのは、敵役のイワンかな。この人、絶対ラスト付近でまた出てくるものだと思って覚悟して いたんですけどね…イワンの息子の事などの詳細は語られぬまま、っていうのがちょっと味気なかったですね。 このキャラをもう一度クライマックスに出して、いまいちピンとこなかった本国の動乱にもっとリアリティを与えられれば、 更にシナリオに深みを増す事も出来たでしょうに。

尽け足し
このシナリオライター・山田一氏ってのは、幼少の頃のエピソードを緻密かつリアリティに描く事でプレイヤーに トラウマを植え付けて、感情移入を高めるのが本当に上手いです。
「加奈」におけるラブレター事件ってのは本当に子供だからできる残酷さを実に上手に表現していて、以降の夕美に 対する嫌悪感・イラつきなどにモロにシンクロしてしまった私ですが、今作でもその才は発揮されてます。 慎太郎からの苛め、恭子に助けられた事、蘭子と瞳との三人だけのリレー、三陸技研・天美工場で起こった事故など、 今回も実に多くの幼少のエピソードがシナリオの味をより深く引き出していると思います。
この辺の技巧は、ほんとに氏の持ち味なんでしょうなぁ。これからもこの調子で面白いゲームシナリオを 書いていって欲しいと思います、今度は2002年頃かな?(笑)


2001・1・21  執筆者:かーず

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